ポヂをどこにもやりたくない!

ポヂの急死の原因の本当のところは分からない。
分からないけど、ずーっと考え続けてた。

片目がいきなり真っ白になったことから、脳だと思った。
一言も発せず即死状態ってことは、血管かなって予想してた。

本当はすぐにでもかかりつけの先生に話して、原因が何だったのか聞きたいと思ってた。
けど、ポヂのことはなかなか口に出すことができなくて、ようやく先生に話せたのは6月頃だったと思う。

その時の状況を話したら、先生の診たてもやっぱり脳の血管だった。

そして、ずっとずっと気になってたことをやっと聞いた。

「あの時すぐ病院に連れてきたら結果は違ってたんでしょうか?」

先生は瞬時に「変わりません」と言いきった。

言い方があまりにもキッパリしてたから一瞬、絶句して…
涙が出た。

先生が言うには、
連れてきて注射などの処置をすればその時は大丈夫だけど、いずれ同じことになるよってことだった。

損なわれた血管は損なわれたままってことなのかな。
そうか。
そうなのか。

もしかしたら先生はわざとキッパリ言いきってくれたのかもしれない。
ほんのちょっとだけど救われた。

遅かれ早かれなら、
私が在宅してた日だったのはとても幸運だったかもしれない。
私の膝にいてポヂを撫でていられたことは、とても幸運に違いない。

もし帰宅してポヂがそんなことになってたら、それこそ何も分からないままだった。
苦しさが今よりもっと大きかっただろうな。

ネコの死が初めてだったわけじゃない。
マメテンニコと3匹の経験があるのに、ポヂのいなくなり方があまりにも急で動転してたんだろうね。
その後の処置をどうしようってなった。

マメとテンは霊園に迎えに来てもらい、そのまま埋葬してもらった。
ニコは半ノラの子だったから動物慰霊祭を行う市にお願いした。
こうなるとポヂもマメテンと同じ霊園に迎えに来てもらうことになるんだけど。

動転してたんだろうね。

「ポヂをどこにもやりたくない!」

って、ポヂを抱っこしながら言ってた。
それを黙って聞いてたオット君も動転してたんだと思う。
じゃあどうしようって考えて、

ポヂを拾った場所がウチのマンションの植え込みだったから
「そこに埋めたい!」
って言った。

ええ、もちろんダメですよ。
でも動転してた。
たぶん普通じゃなかったんだな。
オット君、スコップ持って穴堀りに行ったもん。

そして戻って来た。

「木の根っこがすごくて50センチの深さなんて掘れない」

ずっとポヂを抱っこして離さなかった私は、
なんとかしたいっつって、
今度は自分でスコップ持って植え込みに向かった。

もうね、全然ダメ。
まったく掘り進められない。

ガックリして戻ってきたら、オット君だいぶ冷静になったみたいで。

ムリに埋めたとしてさ、
ある日、カラスが群がってたらどうする?
骨にまでなってたらいいけどさ、
中途半端な状態でカラスやよその猫に掘り返されたらどうする?
蟻も山のように集まってエントランスに行列作ってたらどうする?

我に返りました。

まあ、共有部分に埋めるなんてそもそもダメだから。
しかも、キンモクセイ1本しか植えられないぐらい狭いのに。

それでもまだ「ポヂをどこにもやりたくない!」って言ってたので、いろいろ探したら、火葬車が来て荼毘に伏してくれるってのを見つけた。
結局、そこにお願いして骨壺に入れてもらった。

数日経って、ちょっと考えちゃった。
「ポヂをどこにも」とか言ったらさ、三か月しかいなかったニコはともかくマメとテンは遠くの霊園に連れてっちゃってどうよ?って思った。

生きてる時こそ全て
死は無

ずっと、そういう死生観だった。
それがどうしたワケだ。
亡骸に意味はないはずなのに…
変わるんだなって我ながら思った。
年とったんだな、きっと。

いまだに骨壺をどうするか。

まだ決められてない。

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 ポヂにいたずらしなーい

もしポヂがいたら飛びかかっても可愛がってくれたよ。

ポヂ、大変だったろうな。

当時はいたって大真面目だったタマホームに応援を ウメナクテ、ヨカッタ

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