石炭ベッド

 
去年、夏からいきなり冬の寒さになったある日。

タマホームの古物商が、ネコ冬用ベッドを調達してきた。
頼んでもいないのに。

しかもそれは、石炭入れ。

形が美しいのだという。
それをネコのベッドにしたいのだという。

いずれにせよ、おネコ様に聞いてみねばならぬ。

ということで、
見えない目だけど、見てもらった。

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 見たけど

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 入らな~い

やっぱりね。

「入るわけないよ!」

そう言うタマに古物商は、

「いや、入る!」

そう断言し、
あちこち石炭ベッドを移動させては様子を見る。

しかし、入らず。

古物商、移動を断念し、
普段、サンが使用しているうさぎちゃんベッドの横に置く。

すると、ある日。

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 覗く

でもやっぱり、入らな~い。

そして、またまたある日。

机に座っていたタマが、ふと振り向くと。

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 うーわっ
 入ってる!

そりゃあもう、古物商は喜びました。

入って暖かいことを知ったのか、
サンはそこで眠るようになった。

それならばもっと暖かくしてやろうと、
古物商がイソイソと仕入れてきたのがコレ。

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 湯たんぽ

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 これを毎晩
 こうして
 寝床に
 入れてやると

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 やっぱり
 暖かいのか

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 朝まで
 グッスリ

毎晩、湯たんぽに湯を入れる。

これが結構、面倒臭かった。

でもまあ、これも去年までの話。

今は、仮眠用になった石炭ベッド。

湯たんぽも、もういらないンだよ。

甘やかしてンなぁとつくづく思ったタマに応援

来てくれてありがとう